FIELD NOTES / v0.1.0
単振り子と時間
理想的な単振り子が小さい角度で振れるとき、周期は T ≈ 2π√(L/g) と近似でき、球の質量には依存しない。重力が同じなら長さが4倍になると周期は約2倍になり、重力加速度が大きいほど周期は短くなる。大振幅ではこの近似は周期を短く見積もる。実験では小角近似の値を表示し、非線形の式で運動を計算するので、両者を比べられる。
問い
振り子の長さを 0.5 m から 2 m にすると、周期は何倍になる?
長さが同じなら、重力加速度が大きいほど振り子は速く振れる、それとも遅く振れる?
初期角度を 5° から 70° にすると、小角近似の周期はまだ正確?
予想
重力と小さな振幅を変えずに長さを 4 倍にすると、周期も 4 倍になる?先に予想し、結果と比べよう。
操作
初期角度を 5° にして再生し、同じ側の最高点に戻るまでの時間を観察する。一時停止して長さを 0.5 m から 2 m に変え、もう一度比べよう。パラメーターを変えると、静止状態から放す初期状態に戻る。
観察
長い振り子ほどゆっくり振れ、重力が強いほど速く振れる。振り子の球は最下点で最も速く、両端では一瞬止まる。抵抗のないモデルなので、自然には止まらない。
解説
理想的な単振り子の周期は何で決まる?
小振幅では周期は √L とともに長くなり、√g が大きいほど短くなる。同じ重力で長さが4倍なら、近似周期は2倍になる。重力による復元トルクと球の慣性モーメントはどちらも質量に比例するため、運動方程式から質量が消える。質量だけを変えても理想モデルの周期は変わらない。
大振幅の周期が表示値より長くなるのはなぜ?
非線形の式 θ″ = −(g/L) sin θ が運動を表す。小さい角度でのみ sin θ ≈ θ と近似でき、周期は T ≈ 2π√(L/g) となる。角度が大きいと |sin θ| は |θ| より小さく、復元加速度は線形近似の予測より弱いため、周期が長くなる。表示される周期は小角近似値だが、実際の運動は非線形の式を RK4 で数値積分している。
単位質量あたりのエネルギーは E/m = ½(Lω)² + gL(1 − cos θ) で、単位は J/kg。シミュレーションの刻みは 1/120 s、各刻みを 1/240 s の RK4 積分2回に分ける。数値解には誤差があり、厳密解ではない。
確かめ
長さを 0.5 m から 2 m にすると、小角近似の周期は約 2 倍になる。次に初期角度を 70° にし、実際に戻る時間が小角近似より長くなるか確かめよう。初期角度が 0 なら振り子は静止し、表示周期は平衡状態から少しずれた運動の周期を表す。
発展
現実の振り子は空気抵抗や支点の摩擦でエネルギーを失う。減衰を加えるとエネルギーはどう変わる?質点と伸びない糸という仮定は、どのような場合に使えなくなる?
学習目標
- 長さと周期の平方根の関係を説明する
- 非線形モデルと小角近似を区別する
- 運動エネルギーと位置エネルギーの交換を理解する
出典と参考資料
試作版 · 独立した教育内容のレビューは未実施